CPAP治療中の方のQ&A
Q1 喉が渇いてどうしても途中ではずしてしまうのですが?
室内を暖房器具で暖めたり、加湿器で加湿することで改善します。一年中、CPAP専用加温加湿器の使用をおすすめしています。
Q2 CPAPはいつまで使用するのですか?やせれば睡眠時無呼吸症候群は良くなってCPAPをはずせるようになるのですか?
CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群の原因である睡眠中の上気道(空気の通り道)の閉塞を空気の圧力によって開通させて呼吸を楽にできるようにする治療法です。装置を装着しているときだけその効果が得られます。したがって、毎晩続けて装着することが必要です。
無呼吸を放置した場合、睡眠の障害だけでなく、高血圧や糖尿病などの合併症を引き起こしてしまうこともあります。
合併症の予防・悪化防止のためにも継続的にCPAPを使用する必要があります。
睡眠時無呼吸症候群の原因として体重増加が大きな因子と考えられる方の場合は、減量でも改善が期待できます。但し、骨格による影響が睡眠時無呼吸症候群の原因としての要素が強い方の場合は、減量の効果は限定的です。
Q3 月に1回の外来受診が必要と聞きましたが?
睡眠時無呼吸症候群の治療効果を高めるために月1回の受診が必要になります。
その上でCPAP機器料金と管理料に対して医療保険が適応されます。
Q4 仕事の都合で平日昼間の受診が難しいのですが?。
平日夕方・土曜日も診察を行っております。
クリニックの診察時間をご確認下さい。
スタッフと相談の上、ご都合の良い時間帯にご予約をお願いします。
Q5 風が強くて眠れません。お腹にガスがたまります。
送られる風の強さ、圧力、ランプ時間(圧が最低圧から設定圧に上がるまでの時間)の設定などがあっていない可能性があります。
このような場合は、外来で機器の圧設定、ランプ時間などを変更する事で対応できることも多いですが、再度終夜睡眠ポリグラフ検査時に適正圧の再調整を行うことで効果的な場合もあります。
Q6 CPAPを始めた当初に比べて、起床時に「スッキリ感」が得られなくなったのですが?
ご自身の生活習慣の変化により睡眠時間が短縮してしまうと昼間に眠くなってしまうかもしれません。このような場合、睡眠日誌をつけることにより現在の自分の睡眠の状態を再確認し、睡眠に対する正しい知識を身につけ、誤った睡眠習慣を改善することが重要です。
また、体重増加などで潜在的に睡眠時無呼吸症候群が悪化している可能性もあります。その場合、現在のCPAPの設定では睡眠時無呼吸を除去しきれていない可能性もあります。
再度終夜睡眠ポリグラフ検査時に設定圧の再調整を行う必要があります。
Q7 冬場にマスク、チューブに水が溜まります。
水滴については、外気温とご自身の吐かれる息の温度差で付くことがあります。
当院はそれを防止するため、熱線入りチューブが使用できるCPAPを採用しております。
Q8 加湿器の水の減り方が毎日違います。どうしてですか?
加湿に使われる水量は、室内の温度と湿度や装置の設定と圧力によって変化します。
ある晩はお部屋の暖房を使用し、次の晩は使用しないなど、室内環境が毎日変わる場合、それにより水の使用量にも違いが出ます。
Q9 CPAP、マスクなどのお手入れ方法を教えて下さい。
機器および付属品は、それぞれお手入れの方法やその周期が異なります。安全・快適にお使いいただくために、以下のお手入れを行ってください。
頻度 | 種類 | 方法 |
毎日 |
マスク | 直接肌に当たった部分(鼻・額)部分を、ウェットティッシュ等で拭きます。 アルコールの含まれていないもので拭いてください。 |
タンク | 中性洗剤を薄めたぬるま湯で洗浄します。 必ずきれいな水ですすぎ乾いた布で水気を拭き取り陰干しします。 |
|
1週間 | マスク | 各部位を分解せず、中性洗剤を薄めたぬるま湯で洗浄します。 よくすすぎ、風通しの良い所で陰干しします。 |
ベルト | マスクから外し中性洗剤を薄めたぬるま湯でもみ洗いします。 洗濯機を使う場合は洗濯用ネットに入れます。 |
|
チューブ | 中性洗剤を薄めたぬるま湯で洗浄します。 その後よくすすぎ、風通しの良い所で陰干しします。 |
|
3ヶ月 | フィルタ | フィルタは3か月ごとに交換して下さい。 グレーの線がついているほうが内側です。 |
◎ マスク
◎ 呼吸チューブ