メニュー

「耐え難い眠気」でお悩みの方

睡眠不足症候群 すいみんぶそくしょうこうぐん

睡眠不足症候群は、日中正常に活動するために必要な睡眠をとることができず昼間に眠気が生じ、それが続く状態です。
日中の眠気により目覚めていられないと訴える方の中には、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠の質を悪くする病気が原因ではなく、日常生活で慢性的な睡眠不足となっているために強い眠気が出現していることがあります。睡眠不足症候群では、平日は3~5時間しか眠らない生活をしていて、週末は9~10時間と長く眠るのが特徴です。

 

症状

代表的な症状は、耐え難い日中の眠気ですが、その他にイライラ、集中力低下、作業効率低下、意欲低下、疲労感、不穏など精神・認知機能に関する症状も出現することがあります。
一番の問題は、睡眠不足であることをご本人が自覚していないことです。

 

検査・診断

終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)は必須ではありませんが、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠の質を悪くする病気が隠れていないかのチェックは行います。PSGの結果では、睡眠潜時(電気を消してから入眠するまでの時間)が短縮、睡眠効率(睡眠時間を検査時間で除したもの)が95%程度と高いことが特徴です。

 

治療

適切な睡眠時間をとるための睡眠衛生指導が中心です。
最低2~3週間は睡眠時間を延長し、症状の改善をチェックします。

 

ナルコレプシー

ナルコレプシーは「居眠り病」と呼ばれ、日中に耐え難い眠気があり、何度も何度も居眠りをして日常生活に支障をきたす病気です。運転中や危険な作業を代表とする眠ってはいけない場面であっても居眠りをしてしまうことがあります。また、情動脱力発作という感情の変化で体の力が抜け、突然全身の力が抜けてその場に倒れこんでしまうという症状を伴うこともあります。
情動脱力発作を伴うナルコレプシーはアメリカ・ヨーロッパでは一般人口の0.02%から0.18%に認められるという報告があり、まれな病気とされています。発症は10歳から25歳の間で、思春期の15歳くらいがピークとなっています。

 

症状

ナルコレプシーの基本的な症状は、昼間に眠気が繰り返して起こり、どうしても耐えられなくなってしまう「日中の眠気」です。それに加え、金縛りや入眠時幻覚(寝入り際の夢見)、情動脱力発作など、特徴的な体の症状を伴います。

 

検査・診断

最低2週間以上、規則正しい7時間以上の睡眠を確保しても眠気が改善されない上で、PSGを実施。翌日には反復睡眠潜時検査(MSLT:Multiple Sleep Latency Test)という昼寝の脳波検査をして、客観的に日中の眠気の強さの評価とナルコレプシーに特徴的な脳波所見の確認が必須です。

 

治療

ナルコレプシーの根本治療はまだ存在しません。しかし、症状を抑えて改善することができます。

薬物療法

精神賦活剤といわれる薬(モダフィニルなど)を処方します。これにより日中の眠気や急に眠り込む睡眠発作を抑えます。

 

生活習慣の改善

薬を飲んでいるからと言って睡眠時間が短くてもいいというわけではありません。毎日同じ時刻に眠り、同じ時刻に起きるという規則正しい生活を送ることが重要です。日中の仮眠も有効です。

 

成人の睡眠時無呼吸 せいじんのすいみんじむこきゅう

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に空気の通り道が狭くなり完全に呼吸が止まる(無呼吸)、または浅く・弱くなる(低呼吸)のエピソードが繰り返し生じることで、日常生活にさまざまな影響を引き起こす病気です。定義上、無呼吸と低呼吸は最低10秒持続することとなっています。ほとんどの場合、持続時間は10~30秒ですが、時に1分以上持続することもあります。睡眠中、どの睡眠段階(浅い睡眠~深い睡眠)でも起こり得ます。夢を見ているレム睡眠に生じる場合は、通常持続時間が延長し、高度の血中酸素飽和度の低下が伴います。
どの年齢層でも認められますが、中年期と高齢期の間で有病率が増加します。また就床前にアルコールを摂取、または体重増加した後に悪化することがあります。

 

症状

  • いびき、呼吸が止まっている:睡眠を妨げる喘ぎ声や息苦しそうなうめき声や大きないびきとともに呼吸が再開します。
  • 寝汗をかく、寝相が悪い:喘ぐような呼吸をする為、寝汗をかいたり寝相が悪くなったりします。
  • 何度もトイレに起きる
  • 日中の眠気:無呼吸状態から呼吸を再開するたびに本人は目が覚めた自覚はないのですが、脳が覚醒するため睡眠が分断され深い睡眠がとれていない状態になります。
  • 日中の倦怠感、頭が重い:呼吸が止まっている間は、酸素欠乏状態にあるため起床時に頭の重さを感じることがあります。体を休めるための睡眠で酸素欠乏状態になるので、全身の倦怠感や不眠に繋がります。

 

原因

肥満の影響で首回りの脂肪がついた、舌が大きいことで喉が塞がった、先天的に下あごが小さいなど、様々な理由により気道がふさがったり、狭くなります。

 

合併症

SASは、さまざまな生活習慣病の合併症を引き起こす可能性があると言われています。
認知機能リスク:交通事故、集中力低下・記憶力低下、日中の眠気、生産性の低下、うつ、作業ミスによる労働災害、認知障害、小児では発達障害、成績の低下
心・血管系のリスク:心血管障害、高血圧、糖尿病、心不全、不整脈、夜間突然死、脳卒中

 

検査・診断

問診などでSASが疑われる場合は、ご自宅で携帯型装置による簡易検査(パルスオキシメーター)を実施したうえで終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)にて睡眠中の呼吸状態のチェックを行います。PSGにて、1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数である無呼吸低呼吸指数(AHI)が5以上であり、かつ上記の症状を伴う際にSASと診断します。その重症度はAHI5~15を軽症、15~30を中等症、30以上を重症としています。

詳しい検査の説明はこちら

 

治療

経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous positive airway pressure:CPAP)

AHIが20以上で日中の眠気などを認めるSASでは、CPAPが標準的治療です。
CPAPは鼻にマスクを装着して持続的に空気を送ることで、狭くなっている気道を広げる治療法です。CPAP療法を適切に行うことで睡眠中のいびきや無呼吸が減少し、上記症状の改善が期待できます。
この治療法は一定の基準を満たせば、健康保険の適応となります。

 

口腔内装置(マウスピース)

下あごを前方に移動させる口腔内装置(マウスピース)を使用して治療することもあります。

 

生活習慣の改善

上記治療法にあわせて、肥満者では減量することで無呼吸の程度が軽減することが多く、食生活や運動などの生活習慣の改善を心がけることが重要です。10%の体重減少でAHIが26%減少したという研究報告があります。
そのほか、アルコールは喉の筋肉を緩める作用があり、いびきや無呼吸を起こしやすくします。また、睡眠の質を悪化させる作用もあるので、晩酌は控える必要があります。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME